資産活用事例ケース3| 共有不動産の検討
■両親が相次いで他界し、複数の不動産を長男である自分と姉、妹と共有で相続。姉や妹との関係は良好だが、息子たちが将来的に引き継ぐことを考えると不動産の共有状態に不安を覚える。
■両親が暮らしていた自宅には母親の面倒を見ていた姉が暮らしているが、それ以外の不動産は自分が管理をしており、煩わしさを感じている。
■2つの賃貸アパートは、それぞれ建物の老朽化に伴い修繕の頻度が高くなり、賃借人の退去や賃料の低下も心配になってきた。
1. 各不動産の現状を把握する
2. 弊社からのご提案
C様ご自身の相続、共有する一戸建てをご自宅として利用中のお姉様、海外在住の妹様のことを総合的に考え、親族間の持分売買による共有解消をご提案しました。
ご両親の相続にあたって現金のほとんどを納税資金として充当していたことから、共有解消のための資金を捻出するため、時価評価額と流通性の高い「月極駐車場」の売却をお勧めしました。さらに、一戸建てはお姉様の単独所有として引き続きご自宅としてご利用いただき、「アパート」2棟についてはC様とお姉様で1棟ずつ単独所有とすることで、共有状態を解消するようご提案しました。
3. 提案後の対策
資産レポートをもとに、C様はお姉様、妹様との話し合いの場を持たれま した。その結果、思い入れの強いご自宅を売却せず、引き続き暮らし続けたいというお姉様のご意向を汲んで、「ご自宅」はお姉様の単独所有となるよう、その持分の親族間売買を決断されました。
また、海外に暮らす妹様は、日本国内の不動産の所有を希望されず、売却による現金化を希望されたことから、「アパート」のうち1棟は妹様ではなくお姉様の単独所有として、賃料収入を生活費に充て、その妹様の持分を現金で代償し、もう1棟の「アパート」はC様がそれぞれ単独所有となるように持分を売買する方向で話し合いがまとまりました。
なお、共有持分の売買資金を確保するために収益性の低い「月極駐車場」を売却することで意見が一致し、持分共有していた複数の不動産を整理できました。