生命保険を活用した相続対策
相続税の節税対策として生前贈与の次によく用いられるのが生命保険を活用した相続税対策です。生命保険と聞くともう加入できる年齢ではないからとあきらめる方も多いですが、実際には相続税対策用として90歳まで健康診断なしで加入できる生命保険もあります。
生命保険契約にもとづいて相続発生後に支払われる死亡保険金については、「500万円×法定相続人の人数」まで相続税が非課税になるため、この非課税枠を満たすような生命保険に加入するという対策です。また、大手の保険会社でも90歳までは健康診断なしで加入できる保険もありますので、相続税対策を考えている人で生命保険の非課税枠を満たしていない場合には検討のメリットがあります。一般的には「一時払い終身保険」という保険商品を使用します。保険料を支払った時点で終身に渡って保険金額が保証されますので元本割れのリスク等もなく安心して対策を行うことが可能です。リスクも少なく利用しやすい節税対策です。また高齢であっても原則加入できる生命保険が多数存在する点も大きなメリットでしょう。特段の注意点はない対策ですが、加入時の年齢が90歳を超えているようなケースでは加入できる生命保険が原則ないため対策を実施することができません。早くからの対策が必要でしょう。
また、生前贈与と生命保険を組み合わせた対策として、生前贈与で子や孫に贈与したお金で子や孫が契約者になって生命保険に加入する対策があります。例えば父から子へ年間110万円を贈与後に子はその110万円で、契約者は子、 被保険者は父、 保険金受取人は子、年間110万円×10年払いの生命保険に加入します。生前贈与を行うと、その後は税務署に指摘を受けないために通帳、キャッシュカード、印鑑を子や孫に渡して自由に使わせてあげないといけません。しかしまだ若い子や孫が大金を自由に使ってしまうことを不安視する方も多くいます。そこでこの対策のように生前贈与をしたお金で生命保険に加入してもらうことで無駄遣いを防ぎ、また万が一の際には子や孫の保険にもなるため安心して贈与ができるという効果があります。また子や孫が贈与を受けたお金で自分で保険に加入するという方法ですので、受け取る保険金は相続税ではなく所得税の対象となり節税効果が生じることもあります。保険料贈与を行い子や孫が生命保険に加入した場合に、贈与者側(祖父母や親)で所得税の確定申告の際に誤って生命保険料控除を適用しないように注意しましょう。あくまで子や孫が贈与を受けたお金で自ら契約者となって生命保険に加入しているということを忘れないでおきましょう。
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